2017年6月12日月曜日

嫁の妊娠31 ~真実が幸せとは限らないのかどうか~



ボクは以前、まだ結婚も考えていなかったときに出版した小説がある。

その登場人物のセリフの中で、子供が生まれた場合、旦那とのDND鑑定の結果も出生届と一緒に出すべきだ、と書いた。

どこぞの国のアンケートで、子供のいる夫婦の20組に1組は自分の子ではない子供を育てている父親がいるとの結果を知ったのが発端。

つまり、奥さんが不倫して他の男性と作った子供を、旦那の子供だと偽って産み、旦那の稼ぎで育てているとのこと。

生まれたばかりの赤ちゃんなんて誰に似ているわけでもなく、男からすれば判断しようがなく、全くもって理不尽極まりない話。

そして現在、ボクについても、その可能性が100%ないとは言いきれない。

万が一、嫁が結婚1周年も超えていない状況で不倫していたのだとしたら、その裏切り方もなかなか人の道から外れているが、ボクか不倫相手かわからない子供を、あなたの子よ、と嬉しそうな顔で言っているのだとしたら、それはもうサイコパスということになる。

まぁ、嫁の場合は99%そういった可能性はないので安心はしている。

しかし日本でも、数十組に1組は不倫相手の子供を我が子として、接し、育て、人生の全てをかけて愛しているお父さんもいる。

という現実が本当にあることはとても悲しく思うが、嫁が23週目に入り、ボクは思ったことがある。

もし、万が一、億が一にも、嫁に宿っている子がボクの子ではないと仮定する。

このまま順調に進んで10月に産まれ、もちろんボクはDND鑑定をせず、我が子として愛を注いで育てるとする。

子供も幼稚園へ行き、小中高と育ち、めでたく成人する。

好きなコトを仕事にして、結婚し、子供を持つだろう。

そう思ったとき、なぜ本当のボクの子供じゃなければならないんだろう、という思考も生まれた。1人の人を育てることにはなんら変わりない。

その子が自分と血がつながっているか否かということだけ。

その血のコトだが、ボクは親兄弟と血がつながっているとは思う。

しかし今、「実は血がつながっていなかったんだよ」と打ち明けられたとしても、恐らくだが、ボク自身、全く変わらず、今までと同じようにみんなと接せられる自信がある。

というか、血がつながっていようがいまいが、何が変わるのだろうか。

産まれた瞬間から共にいる想い出や絆のほうが、なんの役にも立たない血のつながりよりよっぽど大切。

そんなことを思いながら、23週目の我が子と血がつながっていなかったとしても、ボク生まれてきた我が子を全力で抱きしめて、笑わせて、美味しいものを食べさせると思う。

11つ想い出を作っていき、少しずつ絆を深め、親子として生涯を生き抜く。

まぁもちろん、血がつながっているほうがいいのだが。

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