2017年5月17日水曜日

ボクの趣味6 ~旨いサンドウィッチ屋を求めて~


これは、数年前に行ったときの話。


ようやく、ホントにようやく辿りついた。

だが、この『喫茶YOU』が込み入った路地裏にあるわけではない。

皆さんご存知『歌舞伎座』に向かって右側の道を50メートルほど進んだ右側。

話は少しズレ、私的なことで申し訳ないが、ホントにようやく辿りついた。



実はここへ来る前に、3軒のサンドウィッチ屋さんに行った。

銀座には新旧問わず個性あるサンドウィッチを出す店が多く、好きな街の1つ。

そして『メトロポリタン』というフリーペーパーに銀座でサンドウィッチという特集があり、知らない店が載っていた。



そこを目指し、まず行ったのが『銀座カフェビストロ 森のテーブル』。


女性向けのハーブ専門店で、サンドウィッチも置いているとのこと。男1人で行くのは憚られるので、嫁と行くことにした。

が、なんと、改装中。しかも行った日の翌日からリニューアルオープンとのこと。まさかのまさか。


仕方ないので次へ行く。


肉の旨みあふれる極厚ビーフカツサンドイッチ、が食べられる『銀座サンボア』。

そもそもが大人の空気漂う音楽BARであり、ビルの地下にある。


が、重厚な木のドアに向かおうとすると、店員が出てきた。


「あの、今は店内ライブ中で、一般のお客様は2時間後ぐらいから入れます」とのこと。


そんな時間はなかった。まさかのまさかのまさか。


仕方ないので次へ行く。



老舗店が誇るビーフヘレカツサンド、が売りの『梵 grill Bon』。

ヘレカツとは、ヒレカツの関西弁の名称。呼び方などどっちでもいいのだが、大阪で出店している老舗ビーフヘレカツ専門店のヘレカツが食べられるとのこと。


が、なんと、行ったのが土曜日だったからか、テイクアウトのみ。


よっぽどのことがない限りテイクアウトはしない。

まさかのまさかのまさかのまさーか。

もし初デートなら確実に次はないだろうなと心が折れそうになりながら、フリーペーパーを握り締める。

そこで載っている中で唯一行けそうな店が、4店舗目『喫茶YOU』だった。

長々と申し訳なかったが、サンドウィッチを食べるのにこんなに苦戦した日はないので書いておきたかった。



早速『喫茶YOU』に入店。2階に案内された。


老舗感満載の店内。基本的に木。赤い布張りのソファーや椅子。

時間もカツカツだったので、メトロポリタンで推しているメニューを頼む。

『オムレツサンド』(ドリンクセットで1100円 +税)。

因みに、ハニーはオムライスを頼んだ。

というわけで、20分ほど待って出てきたのがこちら。


どんな場合でも思うのだが、雑誌などに載っている写真からイメージして現物を見ると、なぜか少しがっかりする。

人間の想像力は、素晴らしいと思う反面、哀しさもある。やはり何事も期待するのはよそう。


というわけで、『オムレツサンド』を珈琲で頂く。

では一口―――――はい、50点。


サンドウィッチには敢えて〝優しさ目線〟を持たないことにしているので、正直に言う。


食べようとパンを持ち上げると、温かい。

オムレツの温かさが残っている。素材の味を重視した感じだろう。

パンにはバターを塗り、その間に塩コショウで軽く味付けされたオムレツを挟んでいる。他の具は一切なし。


歌舞伎役者さん御用達とも書いているし、店内にサインもたくさんあった。

ただ、正直、普通。

メトロポリタンには『焼き加減が絶妙』とも書かれているが、何十年も営業していれば、焼き加減はマニュアル化されているだろうし、これを今日初めてオムレツの存在を知った人が作ったというのならば評価はできる。

この値段、この少ない量、それらを凌駕できるだけの味ではない。

歌舞伎役者さん御用達というのも、単に場所が近いからだろうと思う。

というわけで『オムレツサンド』を平らげ、嫁のオムライスを少しもらう。

中が半熟のタマゴはふわふわだった。が、下のケチャップライスがいただけない。


カサカサで、レンジで温めたのだろうか? と疑ってしまうような食感と味。


具も入っていなかったように思う。


そもそもケチャップライスがタマゴにくるまれていないのもマイナス要素。

ギリギリ皿の白が見えないように敷かれている少量であり、タマゴの上に乗っているのもただのケチャップ。


う~~~ん……ふ~~~ん……ぶ~~~ん。


昔ながらの喫茶店の雰囲気を楽しむにはいい店。


しかし料理の味を求めて行くにはどうだろうか。


ここまで苦労して辿りついたのだから、旨いものが食べられると無意識に期待していたのもあったのかもしれない。

先日、〝プロ野球のドラフトで4位指名された選手が活躍する〟との都市伝説を聞いたからかもしれない。

やはり、何事も期待はしないようにしよう。

……いや、違う。期待はしよう。

極稀にだが、その期待の向こう側へ運んでくれるサンドウィッチに出会った時の衝撃、ドクドクと音が聞こえるほどにアドレナリンが吹き出る瞬間を感じるために。

そんなサンドウィッチに出会いたいと、改めて心に誓えた。

『喫茶YOU』 am 11:30 からpm 15:00(ランチタイム) pm 15:00 からpm 20:30(L.O) TEL:03-6226-0482

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