2017年5月19日金曜日

ボクの趣味7 ~旨いサンドウィッチ屋を求めて~


以前、駅から徒歩5分ほどのところに住んでいた街に久々に訪れた。

引っ越してから半年ぶりぐらい。

駅に降りてみると、それほど懐かしくもなく、まだ家に帰ってきた感覚になる。

まぁ、3年も住んでいれば、半年ぐらいではそんなものだ。

少し散策してみる。

昔ながらのパン屋さんがファミリーマートに変わっていたり、商店街の中にあった世界の山ちゃんが謎の顔の看板の古着屋になっていたり、来たことのなかった路地裏に恐ろしく激安の古着屋を発見したり、それなりの変化はあれど、大した驚きはない。

というわけで、目的地へ向かう。と言っても、前出の謎の顔の看板の古着屋の裏路地にある。

ZATS BURGER CAFE』(旧・佐世保バーガー)。

何があったのか、一世を風靡した『佐世保バーガー』の関東圏の店名は全て消滅し、ほぼ同じ内装とメニューなのに今はこの店名で佐世保バーガーを出している。まぁ、大人の事情があるのだろう。

各地にチェーン展開している店。別の何店舗かには行っていたが、ここに店があることは知っていてもなぜか足が向かなかった。

なぜかはあとで言うとして、早速店内へ。

革張りのソファー、木と革の椅子、適度に汚れているオープンキッチン、全てがクラシカルな雰囲気。最小限の照明もいい感じ。

入ったとき、アメリカ人かイギリス人か、そんな感じの外国人カップルがバーガーを食べていた。

せっかく日本に来てるんだからスシだのテンプーラだのスキヤキだの食べればいいのに、嬉しそうにバーガーにかぶりついていた。まぁいいか。

しかし、平日13時前のお昼時に入ったのに、ご覧のとおり客は外国人カップルのみ。

窓際、1人用ソファーが2つある2人席に座り、メニューを開く。

メニューを開く瞬間が何よりも好きだ。

そうそう、確かこんな感じだった。記憶が蘇る。

もちろんバーガー系が幅を利かせているが、名脇役のような配置でサンドウィッチの欄。

8種類。

以前見たものとは多少代わり映えしているだろうか。

記憶力は悪い方なので覚えていない。だからブログを書いている。

ただ、以前訪れたのは佐世保バーガーが流行っている頃で、皆さん食べたことがあるでしょう、との解釈で『佐世保サンド』は敢えて頼まなかったと思う。

というわけで、少々たどたどしい話し方の若い女子店員に、『佐世保サンド』のハーフ650円(+税)と『メキシカンサンド』850円(+税)、そしてお冷を注文した。

すると耳もたどたどしいのか、1分後に「すいません、メキシカンサンド、でしたっけ?」と、客がボク1人の店内で聞いてくる。まぁ、いいか。

サンドウィッチが出てくるまでの間、テーブルの上に置いてあったミルク入れのような容器を開けてみる。

だが、何も入っていない。そして、フタがちゃんと閉まらない。

店員さんに、

「これ何を入れるんですか?」と聞くと、

「さぁ……?」と首をかしげる。

「もしかして、インテリアとか、そんな感じですか?」と、質問した礼儀で促すと、

「あ、ああ、そうだと思います」とボクの助け舟に1人で乗り込み、去っていった。

カフェのテーブルの上に紛らわしすぎるインテリアを置くんだなぁ、とインプットした。

そしていよいよ、ボクのサンドウィッチがやってきた。

『佐世保サンド』(左)は、バーガーのバンズ部分が、少し焦げ目のついた5枚切り使用の食パンになっているイメージ。具材の挟み方もバーガーそのもの。

下から、焼きベーコン、目玉焼き、チーズ、レタス、トマト。BBQソースのようなソースも程よく挟まれている。

では、『佐世保サンド』を一口――――はい、47点。

寸分の狂いがない想像通りの味で、逆にそこがブレていないことを評価して47点。

もちろんマズくはない。ただ、「美味い!」ともならない。

寸分の狂いなく、今、この画像を見て想像してもらっている味だと思ってもらっていいと思われる。

そう、その昔、佐世保バーガーが全国展開し始め、流行した頃、どんなに美味いサンドウィッチが食えるんだと訪れた。

が、「これの何がそこまで美味いのだ?」との疑問がうずまき、別の店舗にも行き、違うメニューを幾つも食べた。

しかし、どれを食べても、そこいらのオシャレカフェで出てくるバカ高いハンバーガーであり、バカ高いサンドウィッチでしかなかった。何の特徴もない。

偏見でモノは見ないようにしている。だからその分、悲しかった記憶がある。

高級食材を使っていなくも、名のあるシェフが作っていなくても、ブランド高級店でなくても、それ以上に美味く、又は斬新なサンドウィッチを出す店をボクは幾つも知っている。

しかし『佐世保サンド』に関しては、何1つ新しくない。まぁ、イメージ通りの味を求めている人にはいいかもしれない。

では気を取り直して、『メキシカンサンド』に目を移す。

黒い。パンが黒い。

では早速、『メキシカンサンド』を一口――――――はい、41点。

実は運ばれてきたときから若干の違和感はあった。

まず、小さい。850円(+税)なのに、スーパーで300円程度で売っているサンドウィッチほどの容量である。

ただ、具は大きい。4分の1のアボガドが入り、《自家製ミート&サルサ》とメニューに書かれているピリ辛の挽き肉サルサソースがたっぷり。

そして目を引くのが、この黒いパン。

メニューには、《全粒粉、ライ麦、黒蜜入り黒パン使用》と書かれている。

しかし食べてみて、これをこの黒いパンにする必要はあまりないな、と思った。パンのみも食べたが、美味いというわけではなく、いわゆるライ麦パン。

これなら、佐世保サンドのように、5枚切りほどの厚さの普通の食パンで挟んだほうがいい。

ただパンが大きいとアボガトのコクは多少抑えられてしまうが、サルサソースのパンチとサワークリームを調整して食パンに負けない味を追求すればいい。

この具材だと薄い食パンしか成立しないけど、そのままの薄い食パンだと見た目が貧相だから黒くして特別感を出そう、ということだと思う。

味も「ま、そうでしょうね」のレベルで、量も少ない。でも付け合せのピクルスは可愛い。

最後にはレジで会計中、別の新人の女子店員が対応し、テキパキではなく、ただの雑な対応をされた。得てして、〝テキパキ・サバサバ感〟と〝雑・テキトー〟を混同している人がいる。

足が遠のいていた佐世保バーガーだったが、店員の対応、味、やはり概念は崩せず、もう行くことはないと思う。

これまでの文章に語弊があるかもしれないが、決してここの店舗が悪いのではなく、一個人の感想で、もちろん普通に食べられる。

付け加えると、アメリカンな内装が好きな人は店の雰囲気を楽しむのにはいい場所だし、重ね重ねになるが、想像通りのバーガーやサンドウィッチが食べたいんだよ、という人には打って付けの場所だと思うので、是非是非。

あ、ただ、佐世保サンドはもちろん、比較的小さいメキシカンサンドにしても、食べるときは結構な大口を開けないと食べられないので、日の浅い浅いカップルだと女子は恥ずかしいかも、ですな。

ただ、ボクの行った高円寺店は閉店してしまい、恐らく一番近いのは中野ツタヤ横店だと思う。

ZATS BURGER CAFE 高円寺店』は閉店。なので、中野ツタヤ横店 TEL:03-5340-0617

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