2017年6月21日水曜日
嫁の妊娠39 ~嫁の食べるカレーの量~
昨日はボクが早く帰れたのでカレーを作った。
嫁はボクのカレーが大好きで、大好きすぎて、食べ過ぎてしまう傾向にある。
なので、ボクが白飯を盛り、カレーのルーを入れ、テーブルの前の嫁の元まで持って行く。
自分でよそってしまうと、食べて数十分後に必ず、食べ過ぎた妖怪、が出て来る。
以前、自分でよそうと言って聞かなかったので仕方なくさせてみたら、眠れないほどに食べ過ぎて、妖怪は1人でウーウーと唸り、それだけなら無視していればいいが、挙句の果てには100%自分が招いたコトなのに、ボクに八つ当たりを始める。
なので、ボクは必ず全ての工程をする。というか、妖怪には、あ、違う、嫁にはさせない。
もう少し食べたい、と言うが、ダメだ、ときっぱり言う。
ボクのカレーは、1回作ると明後日までも食べられる。
2日目のカレーが美味いという定説があるが、まぁ確かに、作り立てよりは味が落ち着き、コクも増す。
しかしボクは、2日目にもまた半量ほどの同じカレーを作り、1日前のカレーにぶっこむ。
1日目と同じ量にする。
これがなんとも、とてつもなく美味い。美味いったらない。
2日目ではコクがありすぎて濃くなっているカレーに、1日目の若いカレーをぶっこむ。
そうすることで、とてつもない調和がとれ、まさに店。
ボクが自分で編み出した特製カレーを食べて、マズいとか、普通とか、言った人間はいない。
老若男女、どんな人種でも、カレーを始めて食べる人であっても、美味いと言わせる自信がある。
そんなわけで、嫁が、もう少し食べたいと言っても、明日も明後日も食べられるとわかっているから、なんとか諦めさせることができる。
そして3日目のカレーもまた、3日目と2日目のカレーが混ざっているわけだが、水分が飛んでいるので牛乳やフルーツジュースで水分を足してやる。
コクの中に新鮮な水分が足され、究極に美味くなる。
そんなこんなで、カレー屋さんを始める算段もしていなくもなく、決めているメニューがある。
ルーは、『1日目』 『2日目』 『3日目』 の3種類。
絶対に流行るのはわかっている。
だが、ボクが飲食店を始めるにあたって二の足を踏む大きな理由がある。
それは、食べ残し。
誰しも体調や急な用事などはある。
しかし丹精込めて作ったカレーを残され、それを調理場のゴミ箱に捨てることを想像したらあまりにもいたたまれない。
それは皿に残っているご飯粒1つでも同じこと。
ボクは絶対にご飯粒を残したりはしない。
茶碗にこびりついた小さな粒まで絶対に食べる。
別にお米を作っているお百姓さんのためではなく、自分のため。
もしボクがカレー屋を始めたら、注意書きに「1粒でもご飯を残した方は料金の5倍をいただきます」と書こう。
いや、もうそれを店の名前にしよう。
いや、結局はテイクアウト専門の店にすればいいのではないか。
夢は膨らむ。
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