嫁の妊娠28 ～そういえばマタニティフォトを撮ろう～

そういえば、と嫁の妊娠初期にやろうと思っていたことを思い出した。

マタニティフォト。

嫁の大きくなっていくお腹を横から撮る、セレブとかがよくやるアレ。

ボクらはセレブじゃないが、そんなこともやってみようか、なんて話していた。

日々の生活に追われて忘れていたのだが、ネットのニュース記事で窪塚洋介さんの奥さん、ダンサーのＰＩＮＫＹさんが臨月のマタニティフォトをインスタグラムに投稿したことを知り、思い出した。

ただ、時々は思い出してはいた。

ボクも面白いコトを考える職業である放送作家の端くれ。

普通のマタニティフォトを撮ったところで全然面白くないな、と、二の足を踏んでいた。

しかし、他の人にはほぼ絶対に撮れないであろうマタニティフォトを思いついた。

それはボクの特技に由来するので、普通の人はできないこと。

その特技というのが、お腹を膨らませること。

見たことない人は男の腹が膨らんでいるのなんて想像すらできないと思うが、誰もが驚くほどに、それこそ今の嫁、妊娠６ヶ月ぐらいに膨らむ。

今までボク以外で出来る人を見たのは、『笑って！ いいとも！』の一般人特技選手権的なコーナーで１人見たことがある。

この特技を見せると、「どうやってるの？」とよく聞かれるが、自分でもどうやっているのかわからない。単純に、お腹を膨らませてるだけ、としか答えられない。

名選手名監督にあらず。とはよく言ったもので、自分が普通にできることを人に教えるのは難しい。……あ、これは違うか。

まぁそんなことも思いながら、嫁と旦那（ボク）のダブルマタニティフォトを撮ろうと決意する。

一番わかりやすいのが、お互いに向かい合って横から撮るパターン。

並んで正面を向いて撮るパターン。

逆に、お互いが背中合わせで撮るパターン。

２人で並んで仰向けに寝て、足の方から平行に撮るパターン。

同じく寝て、真横から平行に撮ってどちらが出ているかを見るパターン。

向かい合ってお腹をくっつけ、真上と真下から撮るパターン。

などとパターンを考えながら、どれで撮ろうかと悩んでいる。

が結局、「ちょっと待って、撮るなら全部撮ってみればいいじゃん」ということで落ち着いた。

明るい午前中の陽が差し込むリビングがいい。日光は素晴らしい照明で、スマホで撮っても写真映えする。

撮ったあとはインスタグラムに載せて、いいね的なやつをいっぱいもらおう。

それを偶然、外国人の有名ミュージシャンが見て、ツイッターにあげたりなんかして、世界的にＣＤデビューなんかしてしまうかもしれない。

なんだ、ＣＤデビューって。

とにかく今週末にでも撮ってみよう。