2017年6月19日月曜日
嫁の妊娠37 ~人の気持ちはさまざま~
嫁は本日、月曜日から24週目に突入する。
昨日のブログでも書いたが、昨日の日曜はボクは仕事だったので嫁は埼玉の実家に遊びに帰っていた。
姪っ子とアニメを見たり、子供番組の踊りを一緒に踊ったりと、楽しい時間を過ごしたらしい。
お腹にいる我が子も女の子の可能性が高く、いい予行演習になっているよう。
嫁が楽しい時間を過ごしているのは、ボクはとても嬉しい。
だが、世の中には別の気持ちを持つ人もいるらしい。
以前、大阪に帰省したとき、高校時代からの友人とその息子(3歳)と遊ぶことになった。
友人の仕事はシフト制で、事前に申請していれば平日でも休みをとれる。
ボクが帰省したのが平日だったので、まだ幼稚園には行っていない息子も含め遊ぶことになった。
友人の妻はその日働いていたので同行はできなかったが、まぁ、男3人のほうが何かと気楽に遊べるからボクは楽しい。
友人の車で、ボクの知らない新しい大阪の観光地を巡った。
阿倍野ハルカスに行くと、確かに高い。
無料で上がれるビル中間の展望ゾーンへ行き、大きなガラス張りの内側から大阪の街を見下ろす。
「きれいだねー」「ホントだねー」「家、見えるかな?」「どうだろ、箕面だからなー」なんて、隣のバカップルがはしゃいでいる。
ちなみに、箕面と阿倍野の距離は、東京で言うとスカイツリーから「吉祥寺の家が見えるかなー」と言っているようなもの。
さらにちなみに、ボクはこういった場所はおよそ5秒で飽きてしまう。
花火にしても、旅行先の風景にしても、ほぼ5秒で飽きてしまう。
嫁と旅行にって景色を見ているときは飽きていても口には出さないが、そういう性格なのだから仕方がない。
そんなこんなで、友人とその息子とは、そのあとフットサルをしたり、オシャレCAFEでクレープを食べたり、楽しい時間を過ごす。
そして夕方、妻の仕事が終わるから迎えに行こうとなり、友人が電話をした。
車の中ではボクらのバイブル、ミスチルのアルバムが流れていた。
ボクは気持ちよく歌っていたのだが、友人が言った。
「電話するから、黙っとけよ」
「なんでや?」
「なんでやって、電話するからやろ」
「んー、わかった」
ボクは生粋の大阪人で、今まさに1年ぶりの大阪にいる。よくわかった。
そして友人は妻の仕事場に電話をかけ、嫁ではない誰かが出たようだった。
その瞬間、ボクは大声でトゥモローネバーノーズの歌う。
友人は、しまった、の顔をしながら、嫁と話しながら、助手席にいるボクの方にパンチを連打する。
ボクはパンチをよけながら、♪あーるがまーまーのこころでー、と大音量で歌う。
嫁はその場にいなかったらしく、友人は電話口の人に謝りながら電話を切った。
「コラボケ! フリちゃうねん! 歌うなや!」
「え? ちゃうの?」
ボクは半笑いで「わかったわかった、もう大丈夫やから」と言った。
後部座席のチャイルドシートに座っている息子はボクらのやり合いを見てキャッキャと笑う。
友人は「ホンマ、フリちゃうからな」とダメを押して、また電話をかけ始めた。
5分後にかけてください、なんて言われたのだろう。
よくわかってるから。
友人は電話をかける。取り繋いでくれる人が出た。そこではボクは黙っている。
そして電話口に嫁が出た――待ってました。
♪けしてつかまえーることのできないー花火のようーな光だとーしたってー……さっきよりもボリュームを上げて歌う。
友人は激怒の顔で嫁と話しながら、本気のパンチをボクの肩に連打してくる。
後部座席の息子はまたキャッキャと笑う。
ボクはパンチを受けながら歌い続ける。
友人が迎えに行く時間をなんとか確認し、電話を切った。
「だからぁ! フリちゃうってゆうたやろぁ!!」
激高している。ダメだ、ボクはこんな状況が何よりも楽しい。
「え? 完全なフリやろ」
「ホンマ、お前は……」
友人は諦め顔でうなだれる。
ただボクは、なぜそんな感じになるのかが不思議で聞いてみた。
すると、「妻は働いているのにこっちが楽しそうだったらいい気持ちはせえへんやろ?」とのこと。
そこは素で驚いた。
ただ、よくよく考えると、ボクの嫁にもその傾向はあるかもしれない。
というか、女子に多いのかもしれない。
ボクは自分がどんなに忙しい状況でも、嫁が友人と遊びに行ってて楽しそうな電話をかけてきたら、嬉しい気持ちになる。
その友人の妻のような気持ちは全くないので、なるほどなぁ、と思った。
友人とは高校時代からバカばっかりやってきたが、少し大人になっているのだな、とも思った。
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