嫁の親父さんがゴルフが趣味で、しかし嫁は3姉妹で、息子代わりとなったボクに「ゴルフは面白いぞ」と薦めてくれた。男親として、やはりどこかで一緒にゴルフができる息子が欲しかったのだろうと思う。
仕事仲間にもゴルフを薦められたことはあるが、そのときは、なんだか調子に乗っているみたいで敬遠していた。ただ親父さんに薦められて断るわけにいかない。
ウッドやアイアンやピッチングウェッジやサンドウェッジなどなど、クラブの名前も覚えつつある。
さらにこのゲーム、オンライン対戦などではリアルタイムで対戦も出来る。
リアル対戦では、相手がイージーミスをすると、「あるある、そのミス!」と1人でハシャいでいる。
リアル対戦では、相手がイージーミスをすると、「あるある、そのミス!」と1人でハシャいでいる。
ボクは昔からサッカーをやっているのだが、メッシ並みに超人的に上手ければ、相手に10点取られても11点取って勝つことができる。
550ヤードのパー5で順調に打てたとして、1打目で350ヤード飛ばし、2打目でグリーンに乗せ、3打目でカップインの『イーグル』が、かなり上手く行ったときのパターンだ。2打目でアルバトロスなんてのはホールインワンと一緒ぐらいの奇跡なので除外。
そう考えたとき。
パー3でバーディー、パー4でバーディー、パー5でイーグルと、自分がどれだけ順調に進めたとしても、相手も同じように順調に進めばずっと引き分けのまま。
どこかで相手がミスをしてくれないと永遠に勝つことができない。
ちなみに、イーグルとは、5打が順当だと決められたホールを3打で決めたときの呼び名だ(4打のホールだと2打)。5打のホールを4打で決めればバーディー(4打ホールで3打、3打ホールで2打)。ボク同様の素人さんに獲得点数をわかりやすく言うと、イーグルは2点、バーディーは1点、そのホールで決められた打数でカップインするとパーで0点(表記は-2、-1、0。ゴルフは-を積み重ねていく)。それ以上の打数がかかってしまうと、1打ごとに点数が下がっていく。
そう感じながら、ルールをある程度覚えたボクは、最寄り駅から2個隣の駅前のゴルフスクールの無料体験レッスンに行ってみた。屋内のレッスン場で、打席の前には大きなネットと大きな的があった。
レッスンプロと言われるオジサンが丁寧に教えてくれた。
初めてクラブを握った。最初はアイアン。何番かは知らない。
とにかく振ってみろ言われ、ゲームの中のボクが打っていたフォームを真似て打ってみた。当たった。何度かオジサンにフォームを直されたものの、筋がいい、と言われ、そこからなぜか、ほったらかしレッスンとなった。まぁ、無料だから仕方がない。ただオジサン曰く「何度も繰り返し打つことしか練習方法はない」だった。
黙々と2メートルほど前の的を狙ってアイアンをスイングする。飛んでいるのか飛んでいないのかはわからない。
40分後、オジサンに、そろそろ入会の説明していいかな、と言われ、最後にドライバーで打ってみたいというと、快諾してくれた。
軽い。アイアンより断然軽い。ドライバーを持ってしまうとアイアンが重く感じて仕方がない。
そして見よう見まねで初めてドライバーでボールを打った。
かなり気持ちがいい。ボールは2メートル先で止まるが、気持ちが良かった。
仕事が忙しくて無料体験レッスンから少し時間が経ってしまったが、明日、ボクは広い屋外の打ちっぱなしに初めて行こうと思っている。これは嫁にも親父さんにも内緒だ。
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